「I love you! バカンスではじける恋のシャボン」
♡アレックス♡
アレックスとは、ギリシャのサントリーニ島に行きます(・∀・)
『お話』
マークからパーティー招待のメールが来て参加することにすると、カイルからメールが来て、大親友の俺が一緒に行ってやると言われ、ブレアもセリーナもいないので、一緒に行くことになる。
パーティーに着くと、やはりマークのパーティーだけにあって楽しい雰囲気で変なものはないの(バーレスクとかそういうのだと思う)で、マークに招待のことをお礼を言う。
すると、後ろからアイザックとアレックスがやってくる。
主は久々にアレックスに会い、ついついギクシャクしてしまう。
カイルは主と二人きりになりたいといって遠く離れると、カイルは二人の関係に何かあったに違いないと気づき、何があったのか聞かれる。
そこで主は、実は高校卒業する前、1年前にアレックスに告白されたことを告げる。
しかし、大学入学などいろいろバタバタしていたのもあって、アレックスを振ったらしく、カイルはあのアレックスをフルとはなかなかやるなと言われる。
アレックスはまだ主のこと好きなんじゃないと言われ、否定しながらも意識し始める。
カイルと自分の分の飲み物を取りにバーに行くと、アレックスが後ろから近づいてきてシャンパンを頼む。
自分の背中に当たる暖かい感覚にどキリとする。転学のことについて聞かれて答えるが、意外にもそっけなくその話が終わる。
カイルが近づいてきて、アイザックとアレックスが夏休みにギリシャへ海外旅行に行くことに対し、カイルは主と一緒について行くという。さっきどこか一緒に旅行しようと約束していたからか。
しかし、アイザックはカイルと海外に行ってまでして一緒にいることに不満を持ち喧嘩になる。
が、アレックスは来ようが来まいがどっちでもいいと言い、行くことになった。
カイルは「アレックスの気持ちを確かめろよ?」などと、主がアレックスを気にしていることは完全にばれているのであった。
ーーーーーーーーーーーーーー
当日、ランバート家のプライベートジェットに乗ってギリシャに向かう。
カイルとアイザックは言い合いをしたまま、アレックスはずっと窓の外を見たままで、話し掛ける雰囲気でもなく、自分の持って来たガイドブックと星座の本を読み始める。
すると、アレックスが星座の本を見て、夜空の星は見え方は違ってもどこからでも同じだろ?お前にとっては違うかと言われどういう意味なのか戸惑う主。
よく男ばかりの旅行についてきたな、と言われ、みんなを信頼しているからと答えると、アレックスは最近主はカイルと仲いいことに対してやきもちを焼いているのか、どう思ってるのか聞かれる。
年下の友達だよと答える。
そして、主は観光しに行こうとすると、アイザックは観光するのではなくただ暇つぶしに来たといい、全く観光する気はない。
どうしてもアクロポリスが見たい主は、カイルと建築物の半端な知識を言い合うが、建築に詳しいアレックスがそれをもっと詳しく説明し始める。
アクロポリス↓
(一度行ってみたいと思ってた場所だ!!!)
(https://ja.wikipedia.org/wiki/アテナイのアクロポリス#/media/File:The_Parthenon_in_Athens.jpg)
カイルは空気を読み、眠いから二人で行っておいでと言われ、二人で行くことに。
アレックスは、建築物について詳しく知っており、ペラペラ話すその顔が輝かしい。
明日サントリーニ島に行くことを楽しみしている主は、夕日が見たいというのに対し、アレックスは1日の終わりよりも始まりの日の出が見たいという。
サントリーニ島↓
(http://www.tabikobo.com/greece/santorini/)
屋上からよく夕日を見るのが好きだったんじゃないのと聞くと、少し機嫌を悪くしそのままスタスタ行ってしまうのだった。
そのあともカイルとアイザックたちとも少しぶらぶらする。
戻ると、アレックスはヨーロッパ貴族のクルージングパーティーに招待され、面倒な顔をする。
そこで女避けだといって主は誘われ、参加することになった。
実はフォーマルなパーティーはアレックスに告白されて以来久しぶりだった。
ダンスを踊っているとふいに顔を近づきキスされそうになり、ふとアレックスが離れ風にあたりに行こうと誘われる。
そこでは転学のことと、
と聞かれていなかったと素直に答え、アレックスがまだあの出来事を覚えていてくれていることに嬉しく思うのであった。
アイザックが用意してくれた部屋に戻ると、一人、さっきのことについて考えてしまう。
するとカイルが戻ってきて、
一緒に夕日をバルコニーから見ることにした。
夕日が好きと言うとカイルが俺の神と同じ色だもんなーというカイルの髪を主はなでる。
すると、機嫌を悪くしたアレックスが壁にもたれかかって立っていて、夕日が好きなんて年寄り臭いと言われる。
感じ方は人それぞれだよと答え、思い出を否定されたことを悲しく思ってムキになって言ってしまったことを後悔する。
夜までバルコニーにいるとアレックスも来て、主は言いすぎたと言って謝る。
すると、星座を教えろと言われ、肩を抱き寄せられ、言おうとするが言葉が出てこない。
アレックスは気が変わったといい、朝5時に朝日を見せてやるからバルコニーに来るように言われ、約束するのであった。
『本命ルート♡』
朝起きるとアレックスも起きており、バルコニーからじゃ日の出がよく見えないのと、寝起きの悪いアイザックに怒られるからといって少し遠くへ出かけることになった。
二人とも無言で気まずく、どちらか話しなよと促すも、朝日が見えて二人は感動する。
そこでアレックスは主に告白をすると、もちろん主はOKして、キスされる。
主はどうしてあのときアレックスを振ったのだろうと後悔しながらも、今だから好きなのかもしれないと思う。
そして、主は思い出にと砂と貝殻を拾おうとすると、カイルが言ってた最近若者の間で手作りのスマホケースを貝殻で作るのがハヤっていると言ってたのを思い出す。
それを主が作ろうすると、アレックスも自分の分も欲しいと言って、主は想像できずわらってしまう。
結局アレックスは貝殻探し、主は作る係になる。
すると、探す前にとアレックスにキスされ、主はアレックスはキスが好きなんだねと。
好きなやつにしたいのは当然だろ、されるのもいいが、と言われ主は自分から手を肩にかけてキスするのであった。
[EPILOGUE]
私とカイルは、ニューヨークに戻った後、早速カイルのオフィスに向かった。
カイル「エリー。これ、お土産ね」
エリー「あらステキ!」
カイルから貝殻を受け取ったエリーは、瞳をキラキラさせて喜ぶ。
カイル「前にエリーが貝殻とか砂で作るスマホケースのこと話してたじゃん」
「あれ、⚪︎⚪︎も作ってみたいんだって」
「作り方をぜひ教えてもらいたいんです」
エリー「もちろんいいわよ〜。時間あるし、さっそく作っちゃいましょうか」
「⚪︎⚪︎が拾ってきた貝殻も見せてもらえる?」
「これなんですけど…」
「貝殻は可愛いのが見つかったんですけど、サントリーニ島のビーチの砂が黒っぽいんですよね」
エリー「そういえば、あそこって火山が近くにあるものね」
「なら、こういうのはどう?この部分に…」
「あっ、それならもう一つにはこれを使って…」
カイル「もう1つ?」
エリー「⚪︎⚪︎、その様子だとカイルの分じゃないみたいね」
カイル「⚪︎⚪︎、どういうこと?俺、まだ何も聞いてないんだけど」
カイルがニヤニヤ笑いながら聞いてくる。
どうやら分かってて言わせようとしているみたいだ。
「えっと、じつは…アレックスと付き合うことになったんだ」
エリー「ワォ!アレックスってランバート家の王子でしょ?」
「⚪︎⚪︎ったらプリンセスじゃない!」
カイル「プリンセスね…」
「ははっ!おめでと、⚪︎⚪︎!」
「まあそんな気はしてたんだよね。帰りの飛行機でアレックスがずっと⚪︎⚪︎に張り付いてたし」
「カイルにはもっと早く言いたかったんだけど、タイミングがなくて」
カイル「それも、アレックスが張り付いてたからだろ?」
エリー「王子に張り付かれるなんて、夢見たいじゃない!」
「ふふっ、そういうことなら張り切って作らないといけないわね。なんといっても2人の愛の証よ」
カイル「愛の証って…」
「ははっ、もう腹痛ぇ…」
「そ、そこまで笑わなくても…」
(まあ、いいか。すごく喜んでくれるみたいだし)
「カイル、ありがとね。カイルが背中を押してくれたおかげだよ」
カイル「どういたしまして」
「やったな、⚪︎⚪︎!」
カイルは満面な笑顔で、ギュッとハグしてくれた。
________
翌日、私はアレックスの家に来ていた。
今日はこの後、アレックスと一緒にフレッドのバーに行くことになっている。
「はい、これ…サントリーニで話したスマホケース」
アレックス「もうできたのか。早いな」
「うん。昨日、ニューヨークに帰った後、真っ直ぐカイルのオフィスに行ってきたから」
「作り方はエリーにおしえてもらったんだよ」
アレックス「へぇ…」
物珍しそうにスマホケースを見ていたアレックスが、ふっと頰を緩める。
アレックス「つけられないレベルではないか」
そんなことを言いつつも、アレックスはさっそくスマホにケースを付けてくれている。
アレックス「…何、ニヤニヤしてるんだよ」
「えっ、笑ってた?」
アレックス「笑ってただろ。…かなり嬉しそうにな」
そう言うとアレックスの方が、嬉しそうに笑っているように見える。
瞳の奥に温かいものがこみ上がるのを感じて、隣に座るアレックスの肩に頭をコツンと預けた。
すると、アレックスがすぐに優しく肩を抱いてくれる。
(なんかいいな、こういうの…)
(友達のままだったら、ずっと知らなかったんだよね)
アレックス「…やっぱり約束しない方が良かったな」
「約束って…フレッドのバーで集まる約束?」
アレックス「そう。このままお前と二人でいた方がいいけど…」
「まあ、行くか」
「お前との時間は、これからいくらだってある」
「うん…」
ストレートな言葉に、頰に熱が集まるのを感じながら頷く。
アレックスは小さく笑って、私の頰にキスをした。
ーーーーーーーー
フレッドのバーに行くと、すでにみんなが集まっていた。
フレッド「⚪︎⚪︎とアレックスの組み合わせでくるのは珍しいね」
マーク「ほんと、いつも⚪︎⚪︎はカイルと一緒に来るのにね」
アレックス「いいだろ、別に…」
「ん?メールか」
短い着信音が鳴って、アレックスが携帯をポケットから出す。
マーク「あれー?」
アレックス「なに?」
マーク「なんか、いつものアレックスと違うものを持ってるなーって思ってさ」
カイル「ああ、それ?」
楽しそうに笑うマークに、ニヤニヤ笑うカイル。
カイル「アレックス、みんなに何か報告したいことあるんじゃないの?」
アイザック「おい、カイル…」
マーク「え、なに?なんかあったの?」
アレックス「別に行って回ることじゃないが…」
アレックスがいつもよりぶっきらぼうな口調で続ける。
アレックス「⚪︎⚪︎は俺のものになったから」
一瞬、私とアレックスとカイル以外のみんなが驚いたように目をみはった。
フレッド「そういうことか」
マーク「あ〜、なるほどね。ようやく付き合い始めたってことなんだ」
レオン「驚いたけど…良かった。おめでとう」
カイル「っていうか、ほんとに言うと思わなかったんだけど」
アイザック「カイル、お前なぁ…引っ掻き回すなってなんども言ってるだろ」
アレックス「そういうことだから。行くぞ、⚪︎⚪︎」
「えっ、帰るの!?」
アレックス「もう十分だろ」
アレックスは私の手を引いて、さっさとドアへ向かった。
ーーーーーーーー
「出てきて良かったの?」
アレックス「あのままバーにいても、マークたちに質問攻めされるだけだろ」
「まさか、照れて…」
アレックス「そうじゃない。面倒ごとは嫌なだけだ」
私の言葉にかぶせるように言ったアレックスは、どう見ても照れいている。
(アレックスも、こんなふうに照れたりするんだ)
なんだか嬉しくなって笑っていると、ぐっと少し強引に肩を抱き寄せられた。
アレックス「その余裕が、いつでも続くんだろうな」
「え…」
アレックス「分かれよ」
アレックスはさっきまでの様子が嘘みたいに余裕たっぷりに笑って___
アレックス「ニューヨークの朝日も見たいだろ?」
耳元で意味部下に囁かれた言葉に、鼓動が大きく跳ねる。
(それって…)
言いかけた言葉は、声にならなくて、次第に深くなっていくキスに翻弄されながら、
私はアレックスの背中に腕を回した。
残念ながら雨で朝日を見に行くのは中止になってしまった…。
で、なぜこの展開になったのかすっかり忘れてしまった(´д`)
カイルとデルフィに行くことになる。
デルフィ↓
(http://www.weblio.jp/content/デルフィ)
「大地のへそ」らしい
友情ルートだから、アレックスとは結ばれなかった。
[彼目線EPILOGUE]
夏休みのある日。
マークの招待で参加したパーティーで、久しぶりに⚪︎⚪︎を見た。
アイザック「あいつ…結局来てるのか」
アレックス「あいつ?」
「ああ、カイルか」
アイザックの不機嫌そうな声で、ようやく⚪︎⚪︎と一緒にカイルがいることに気づく。
アイザック「面倒なことをしないよう、釘でもさしておくか」
アレックス「放っておけば?」
アイザック「そうもいかないだろ。何かあった時に、後始末を押し付けられるのは俺だぞ」
さっさとカイルの方へ向かったアイザックが会話に加わるのを見ていると、
俺に気づいた⚪︎⚪︎が驚いたように目を丸くした。
(…なんだよ、その反応は)
カイル「⚪︎⚪︎?」
「えっ、なに?」
カイル「なにって…アレックスがどうかしたわけ?」
「な、なんでもないよ。ただ、久しぶりに会うなって思っただけで…ね、アレックス」
取り繕うような⚪︎⚪︎の言葉に苛立ちが募る。
アレックス「ああ」
さっさと立ち去っていれば良かったと後悔しながら、俺は最低限の返事をした。
カイル「ふーん…」
「⚪︎⚪︎はコロンビアに転学するんだし、カンドーの再会はその時でいいだろ」
(…は?⚪︎⚪︎がコロンビアに?)
(俺のことを振っておいて、また周りをウロウロしようとするのか?)
アレックス「…っ」
⚪︎⚪︎の転学に、必要以上に動揺している自分に気づく。
そのこと自体が許せなくて、俺はイライラしながらその場から離れた。
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なるべく関わらないようにしようと思ったのに、⚪︎⚪︎の姿がやけに目につく。
シャンパンを取りに行こうとしたら、カウンターの前に⚪︎⚪︎がいて、俺は思わず足を止めかけた。
(…バカバカしい。あいつがいなくなるのを待つ必要なんてないだろ)
「コーラを2人分」
アレックス「それと、シャンパンも」
目の前に立つ⚪︎⚪︎の細い肩が揺れたのが分かった。
弾かれたように振り向いた⚪︎⚪︎の背中が、俺の胸に軽くぶつかる。
たったそれだけのことなのに、動揺する自分に呆れてしまう。
「アレックス…」
(なんで、そんな赤い顔をするんだよ)
(お前は俺のことをなんとも思ってないはずだろ?)
アレックス「…転学って本当なのか?」
「う、うん…9月からまた同じ大学だね」
アレックス「ふーん…」
(同じ大学、か…)
(まあ、大学は広い。そうそう顔をあわせる機会もないだろうな。…落ち会う約束でもしない限りは)
受け取ったシャンパングラスを傾けていると、ふいにカイルの声が聞こえてきた。
カイル「アイザックとアレックスって、ギリシャに行くって言ってたよね?」
「それ、俺と⚪︎⚪︎も行くから」
「え!?」
アレックス「…は?」
(冗談だろ?)
その思いは⚪︎⚪︎も同じだったらしい。
⚪︎⚪︎は目を驚いたように見開いて、隣に立つ俺を見た。
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結局、カイルが押し切って4人で旅行に行くことになった。
あの時、クラブでは「どっちでもいい」というスタンスを崩さなかったけれど、さすがに動揺はする。
カウンター前での反応を見る限り、
⚪︎⚪︎も俺の告白を過去のこととして流している感じでもないわけで…。
(まあ、俺にとって⚪︎⚪︎は分からないことだらけだけどな)
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サントリーニ島に入って面倒なことが起きた。
ランバート家の親交のある貴族からパーティーに招待されたら、さすがに断るわけにもいかない。
ただ、パーティーを楽しむ気になれなかった俺は、気づくと⚪︎⚪︎を誘っていた。
「バタバタしてて夕日は見られなかったね」
アレックス「また明日、見ればいいだろ。それより余裕だな」
自分の行動が理解できずに、それなりに動揺している俺とは随分と違う。
「なにが?」
アレックス「こういうパーティーは久しぶりなんじゃないか?それとも大学に行ってる間に慣れたとか?」
「慣れるわけないよ。参加するのも久しぶりだし」
アレックス「久しぶり、か…」
(他の男がお前のエスコート役を務めることもなかったんだな)
アレックス「お前と踊るのもいつ以来だろうな」
手を差し出すと、⚪︎⚪︎は迷うように視線を動揺しながら俺の手を取った。
そのどこか慣れていない様子が、やけに懐かしく感じる。
(…どうして俺はこんなにほっとしてるんだ?)
(⚪︎⚪︎が他の誰とパーティーに出ていたって)
(すっかりパーティーに慣れるくらい擦れていたって関係ないだろ)
アレックス「久しぶりだからって、足を踏むなよ?」
動揺をごまかすように、わざと軽口を言う。
「それって、逆に踏んで欲しいってこと?」
アレックス「俺にそんなことを聞くのは、お前くらいだ」
(…そうだったな。お前はいつだって俺の思う通りにいかない)
(だからこそ、目が離せなくて…俺はお前が欲しいと思ったんだ)
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ダンスの後は、⚪︎⚪︎を甲板に誘った。
手すりにもたれるようにしながら、高校時代のことを思い浮かべる。
(あの時は楽しかった…)
(⚪︎⚪︎といれば、またあの頃のように楽しめるのか?)
この想いが、過ぎた日々を懐かしんでいるだけなのか、
もう一度、あの頃に戻ることを願っているのか、自分自身でもよく分からない。
それに、なによりも一番分からないのが、⚪︎⚪︎の想いだ。
アレックス「…それで?」
「俺を振ってまで行ったイェールで、いい男はいたのか?」
「…」
早く答えを聞きたいような、聞きたくないような。
そんな気持ちで⚪︎⚪︎の言葉を待っていると…
「…いなかったよ」
まっすぐ俺の目を見て告げられた言葉に、鼓動が大きくなる。
その目は、ただの高校時代の友人に向けるものには見えなかった。
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翌日、昼間は一人で落ち着きたくて、俺は外に出ていた。
ホテルのリビングに入ったところで、⚪︎⚪︎とカイルの声が聞こえる。
どうやら、バルコニーに出て話しているみたいだ。
「やっぱり私は夕日が好きだな」
カイル「夕日って、俺の髪色と同じだしね」
楽しそうに笑いながら、カイルの髪を撫でる⚪︎⚪︎。
(なんだよそれ。そんな理由で夕日が好きだって言ってたのか?)
(俺と、屋上で過ごした時に、よく夕日が見えてたからじゃなかったのかよ)
アレックス「夕日が好きなんて年寄り臭い」
我慢できずに声を上げると、⚪︎⚪︎がハッとした様子で振り向く。
傷ついたような表情を浮かべる⚪︎⚪︎を見て、ずきりと胸に痛みが走った。
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イライラしたままベッドに横になって、ふと気づくと部屋は真っ暗になっていた。
時計を見ると、夕食もとっくに過ぎた時間だ。
(少し風に当たるか…)
バルコニーに出ると、先客がいた。
足音に気付いたのか、⚪︎⚪︎がすぐに気付いてこっちを見る。
しばらく迷うように視線を揺らしていた⚪︎⚪︎、ようやく口を開いた。
「あの…夕方はごめんね」
(何でお前が謝るんだよ)
拍子抜けした気分になりながら、
同時に相変わらず⚪︎⚪︎がそばにいることにほっとしている自分に気づく。
(あんなことを言った後でも、お前は離れていかないんだな)
アレックス「⚪︎⚪︎」
「な、なに?」
アレックス「星座、教えろよ」
「フライト中に本を読んでただろ?」
「見ていただけで頭に入ってないのか?」
「ちゃんと覚えてるけど…本、持ってこようか?」
アレックス「必要ない。…お前がいればいい」
「もっと近くに来いよ」
「うん…」
「星、見ないの…?」
じっと⚪︎⚪︎の横顔を見ていると、⚪︎⚪︎は困ったように言う。
(なんだよ。俺に見られてるくらいで落ち着かないのか?)
(お前は俺より、別のものを優先したんだ。なのに、なんで今頃そんな態度を取るんだよ)
アレックス「気が変わった」
星座を見るより大事なことがある。
アレックス「⚪︎⚪︎」
名前を呼びながら華奢な肩を抱くと、⚪︎⚪︎が体をこわばらせたのが分かる。
アレックス「明日の朝は朝日をお前に見せる。5時過ぎには起きてろよ」
俺は⚪︎⚪︎の耳元で囁いて、その髪にかすかに触れるくらいのキスを落として部屋に戻った。
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その後、なかなか寝付けずに寝室を出ると、リビングにアイザックとカイルがいた。
カイル「あ。怒りんぼ王子」
ニカっと笑うカイルを睨む。
アイザック「アレックスも飲むか?」
ワイングラスを掲げて見せるアイザック。
カイル「ここのレモネードもおいしいよ」
アレックス「…いい」
俺は代わりによく眠れるというトマトジュースをあけた。
カイル「アレックス、さっきはごめんね」
「アレックスと⚪︎⚪︎の背中を押したくて、ヤキモチ作戦したんだけどさー」
「やり過ぎみたいだったね」
アレックス「お前…」
(あれはわざと⚪︎⚪︎に髪を触らせたのかよ)
(俺はまんまとはまったってわけか)
カイル「⚪︎⚪︎は知らないよ。ま、俺が勝手にやったことだしね」
アイザック「お前は…また余計なことばかりしてたのか?」
カイル「でも俺、⚪︎⚪︎とアレックスはお似合いだと思ってるんだよね」
アレックス「当たり前だ」
「俺が選んだものが俺に似合わないはずがないだろ」
カイル「ははっ、そりゃそうだね」
ジュースを飲み終えて、ソファーを立つ。
アレックス「明日の朝はお前ら、邪魔すんなよ」
最後に釘をさすことを忘れずに、寝室へ戻る。
(今度こそ逃さないからな。覚悟してろよ、⚪︎⚪︎)
改めて、⚪︎⚪︎への想いを告げる覚悟を胸に、サントリーニで過ごす夜は更けていった。
Epilogue Clear!
『簡単な感想』
もう、アレックス素直じゃないね!主人公もか(笑)
ものすごいサントリーニ島に行きたくなってきた…
白!!!で綺麗∩^ω^∩
アレックスの解説付きで行ってみたいものだ!
ところで、カイルのあの展開はわざとだったのね!
彼目線見ないとわかんないわ〜
特にアレックスの「夕日が好きなんて年寄り臭い」には傷ついた|ω・`)
でも、こう勘違いしてたからこうなっちゃったのね。
主人公わからないよ、それ…
思わぬところで相手を傷つけたり不快な想いにさせてることって多いんだと
思ったよーーーー!!!!
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