〜Prologue〜
この週末、ニューヨークに戻ってきていた私はマークと映画館デートに来ていた。
映画を観終わって、私たちは興奮冷めやらぬまま映画館を出た。
マーク「こういう昔の映画を上映してくれるところって、いいよね」
「俺、プリティーガール大好き!」
「私も!特にあの最後のシーン」
マーク「『シンデレラはずっとガラスの靴を履くのかな?』」
「『もう要らないわ。アナタは私を見つけたもの。デパートに行きましょ。新しい靴を買いに』」
映画の再現をして、ふたりでクスクス笑い合う。
マーク「そうそう。いいよね。何度見てもいいよ」
「あの2人でメイシーズに行くラストシーンも大好き」
マーク「じゃあ、俺たちも2人みたいに、これからメイシーズ行く?」
マークが手を差し出してきたその時、マークの携帯が着信音を鳴らす。
マークはごめんとジェスチャーして通話ボタンを押した。
マーク「ハイ」
「…え?」
「うん、わかった。すぐ向かうよ」
(どうしたんだろう…)
マークは肩を落としながら通話を切った。
マーク「ごめん、⚪︎⚪︎。昔お世話になった家政婦さん入院したらしくて…。病院に行きたいんだ」
「私は大丈夫だから行って来なよ!」
マーク「メイシーズ、行けなくてごめんね」
「またいつでも行けるから!お世話になった人のお見舞いの方が大事でしょ」
マーク「ありがとう。また連絡する!」
マークは名残惜しそうにタクシーに乗り込み、去っていった。
(このあと暇になっちゃったなー)
(家政婦さん大丈夫かな…)
ウィンドーショッピングしながら通りをウロウロしていると、着信音が鳴る。
電話はカイルからだった。
カイル「今暇なんだろ?」
「別に用事はないけど…」
カイル「フレッドのバーに来いよ。待ってるから」
「えっ、ちょっとカイル?」
すでに電話は切れていた。
(こんなに急に、一体なんだろう)
特に用事もないし、気になったから、和t氏はフレッドのバーに向かった。
__________________________________
フレッドのバーに到着すると、アレックス、アイザック、レオン、フレッド、カイルが揃っていた。
アイザック「やっときたな」
アレックス「待ちくたびれた。地球の裏側にでもいたのか?」
(何でみんなここに集まってるの?)
困惑していると、フレッドが笑顔で声をかけてくる。
フレッド「いらっしゃい、何飲む?」
「ええと、じゃあカフェオレを…」
フレッド「すぐ淹れるよ。ミルク多めでね」
フレッドからカフェオレを受け取ると、カイルがやってきた。
カイル「おせーよ」
「そんなこと言われても、すぐに来れたから良かったけど」
「私が忙しかったらどうするつもりだったの?」
カイル「そんなの俺には関係ないし」
カイルはひょいと肩をすくめた。
「ところで、何かあったの?」
カイル「俺じゃなくて、レオン」
カイルが顎で示すと、端の方で本を読んでいたレオンが顔を上げる。
レオン「マークのバースデーがもうすぐだからパーティーの企画をしたい」
フレッド「去年は何をやったんだ?」
アレックス「ムービーレターだっけ?」
レオン「今年はどうしようか」
アイザック「どうせなら別のものがいいよな」
カイル「それなら、派手に俳優とか呼べばいいじゃん」
「マークは賑やかなのが好きなんだから。俺がパーティーのプロを紹介しようか」
レオン「ありがたいけど、マークのバースデーパーティーだから」
「いつもみんなのパーティーを盛り上げてくれるマークのために俺たちで企画したい」
レオンがそう言った時、セリーナが店に入ってきた。
セリーナ「みんな勢ぞろいしてどうしたの?」
「実はマークのバースデーパーティーの企画をしようって話になってて」
セリーナ「マークのことなら⚪︎⚪︎とレオンが一番知ってるんじゃない?喜ぶこととか、好きなものとか」
アレックス「そうだな、お前らが案だせよ」
アイザック「手が必要だたら手伝う」
カイル「二人に任せるのが一番だな」
決まりという空気が流れ始めて、慌てて間に入る。
「私たちだけって、無理だよ…!」
セリーナ「ちょっと、面倒臭いこと避けたいだけでしょ」
やる気のないアレックスたちをセリーナがたしなめた。
セリーナ「まずは日にちだけでも決めましょ!バースデー当日は…」
「土曜日!ちょうどいいじゃない」
レオン「当日は⚪︎⚪︎と二人きりがいいと思うけど」
セリーナ「じゃあ、金曜日?」
カイル「俺、金曜仕事」
セリーナ「じゃあ木曜日」
アイザック「ああ、問題ない」
フレッド「俺も大丈夫だ」
アレックス「決まりだな」
パーティーは二日前の木曜日に決定。
それぞれアイディアを持ち寄って案が固まったところで再集合ということで解散になった。
カイル「マークのバースデーパーティーはレオンと⚪︎⚪︎にかかってるってわけだね」
フレッド「俺も協力するよ」
アイザック「どんなパーティーになるのか見ものだな」
アレックス「逆に楽しみになってきた」
さっきまで面倒くさそうにしていたアレックスとアイザックも乗り気になってきたみたいだ。
セリーナ「がんばってね!レオン、⚪︎⚪︎!」
セリーナに励まされるようにポンと背中を叩かれ、思わずちらりとレオンを見つめる。
レオン「…」
(どうしよう…やっぱり責任重大…)
To Be Continued......
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。